披露宴に出席してもらった方に、どんな引き出物を贈ると喜んでもらえるのでしょうか?これから結婚式を控えている方に、引き出物の相場や失敗しない選び方を紹介します。基本的なマナーも覚えて、ゲストに少しでも喜んでもらいましょう。
引き出物とは
引き出物とは、結婚式に来ていただいた方へお礼として贈る品々のことです。住んでいる地域やその家の習慣で、引き出物の内容に違いがあることがあります。
現在、引き出物は披露宴に出席していただいた方全員に贈る記念品の意味合いが強いですが、昔は披露宴で出された料理の一部を手土産として家へ持って帰る風習でした。
最近では、披露宴の出席者に応じて引き出物の内容が違う「贈り分け」をする新郎新婦も増えてきています。
家族に一つ
一般的には、一家族につき引き出物は一つです。引き出物を一人一人用意すると内容がダブりゲストが困ってしまうので、2つ用意する必要はありません。
たたし、家族・夫婦で出席していただいた方の場合はご祝儀を多めに頂くので、一人で出席していただくゲストよりも、ワンランクアップした引き出物を用意しましょう。
親には用意する必要ない
自分の親は主催者側なので引き出物の用意はいりませんが、記念品を贈るカップルもいるようです。
親と別世帯の兄弟には、引き出物を贈るのがマナーです。親と同世帯でお祝いをもらっている場合は、お礼として記念品を用意したり新婚旅行のお土産を用意しましょう。
引き出物の上手な選び方
引き出物の選び方は主に2つあります。 自分たちで引き出物を用意する方法と、式場と提携しているお店から引き出物の内容を選ぶ方法です。 それぞれのメリット、デメリットについてまとめました。
自分たちで用意するメリット・デメリット
自分たちで引き出物を用意するメリットは、親族・上司・友人などゲストに合わせて品物を自由に選べることです。他にはないオリジナルの引き出物になり、ゲストの満足度も高いです。
できるだけ引き出物の価格を抑えたい方におすすめですが、式場への持ち込み料がかかるところもあるので一度確認しましょう。
デメリットは、商品購入(発注作業)から検品、配送まで全て自分たちで行わないといけないことです。配送などでトラブルがあったときに、保証が弱いこともデメリットです。
提携のお店から選ぶメリット・デメリット
式場と提携のお店から引き出物を選ぶメリットは、自分たちで調べたり、検品したりする手間がかからないことです。
ある程度決まった種類の中から品物を選ぶので選びやすく、品物の発注から検品まで全てを式場に任せられます。トラブルがあったときも式場がフォローしてくれるので安心です。
デメリットは、決まった種類の中からしか品物を選べないので、定番のアイテムばかりになってしまうことです。
贈り分け
贈り分けとは、自分とゲストとの関係性や頂いたご祝儀の金額によって、引き出物の内容を変えることです。
しかし、ゲスト全員に同じ内容の引き出物を渡すことが、もともと引き出物の正式なマナーです。なので、贈り分けする場合は内容にあまり差が出ないように注意しましょう。 贈り分けする数が多すぎると、間違いやトラブルが発生してしまう恐れがあるので式場から断られることもあります。担当のプランナーと相談して決めていきましょう。
引き出物を渡すタイミング
引き出物を渡すタイミングは、披露宴がお開きになった後に持ち帰ってもらうことがほどんどです。事前に、披露宴会場のゲストに座っていただく椅子の脇や下に置いておきましょう。
披露宴後ゲストをお見送りする際に、新郎新婦から引き出物をお渡しする人もいるようです。
引出物を郵送で贈る場合
最近では、直接ゲストの自宅に引き出物を郵送することも少なくありません。遠方から来たゲストや重い引き出物は配慮して郵送をするか検討しましょう。
郵送で引き出物を渡す場合は、披露宴当日に「引き出物を郵送する」ということをゲストに伝えておく必要があります。引き出物は椅子の脇や下に置いてあることが多いので、引き出物が用意されていないと戸惑わせないように配慮しましょう。 ゲストの席に引き出物の郵送についての内容が書かれたカードを置いたり、披露宴に司会者の方から同様のアナウンスしてもらったりすると良いです。
引き出物の相場
引き出物を贈り分けする場合、自分たちとゲストの関係性で相場が違ってきます。 相場をまとめましたので参考にしてみてください。
親族 | 10,000円前後 |
上司 | 7,000~10,000円 |
友人 | 3,000~5,000円 |
夫婦 | 7,000~10,000円 |
以上が平均的な相場です。 前述した通り、夫婦で出席した方にはご祝儀を多くいただくので引き出物の額を少し上げるのが一般的です。
地域の違い
引き出物は地域で大きくしきたりが違います。しきたりに従う習慣がある地域では、少なくとも親族の方へ渡す引き出物は、親と相談しながら決めていきましょう。 地域別に引き出物の内容をまとめました。
北海道 | 引き菓子のみ | 会費制の結婚式が多いため |
長野県 | 赤飯 | 縁起物として昔から贈られている |
愛知県(東海地方) | 名披露目 | 熨斗に新郎新婦の名前を入れたものを1品用意する |
富山県 | 鯛の蒲鉾 | 縁起物として贈られるが実物は日持ちがしない為、蒲鉾を贈る |
広島県 | 新婦みやげ | 新婦の名前を書いた熨斗を付けたものを1品贈る。新婦の感謝の気持ちを表す贈り物 |
香川県 | おいり | 縁起物として贈られる紅白の餅菓子 |
引き出物の品数も豪華な結婚式を挙げる地域では5~7品贈られていましたが、最近では3~5品にとどまっています。
かつお節と赤飯は古くからの引き出物
かつお節と赤飯は、昔から縁起物として引き出物に使われています。
かつお節が欠かせない理由は、かつおの背中の部分からできるかつお節「男節」と、かつおのお腹の部分からできるかつお節「女節」が世界に一組だけピッタリ合うからだそうです。 縁起物のかつお節は結婚式の引き出物に相応しい定番の品です。
赤飯は、昔からおめでたい日や祝い事の日に魔除けの意味を込めてふるまわれるようになりました。今でも赤飯は結婚式に相応しい食べ物の一つです。
相手に喜ばれる引き出物
引き出物選びで押さえておきたいポイントを紹介します。
・自分がもらって嬉しいもの ・普段買わないような高級感があるもの ・いくつあっても使える実用性が高いもの
普段から使える実用的なものがおすすめです。高価なものでも安っぽく見えてしまう品物は避けましょう。
避けたほうがいい引き出物
引き出物に相応しくない、避けたほうがいい物はなんでしょうか?ゲストに満足してもらうために覚えておきましょう。
・大きすぎるもの、重すぎるもの ・自分たち二人の写真や名前入りのもの ・個性的なもの
引き出物が大きすぎたり重すぎたりするものは、ゲストが持ち帰る際に大変なので避けましょう。二人の写真や名前入りのアイテムは、自己満足なことが多くゲストには使いづらいです。 また、個性的なもの流行のものも避けたほうがいいアイテムの一つです。
女性向けの引き出物
普段自分ではあまり買わない、高級なメイク道具、スキンケアセットはゲストの満足度が高いです。 バームクーヘンや人気のスイーツなどもおすすめです。
男性向けの引き出物
男性には、タンブラーや折り畳み傘などあると便利になるアイテムが喜ばれます。甘さが控えめなパウンドケーキや、簡単に食べられる即席のスープもおすすめです。
引き出物の熨斗
引き出物の内容が決まったら、最後は熨斗を確認します。ほとんどの場合は、引き出物を購入したお店で品物のラッピングと熨斗を頼むだけで用意してもらえます。
熨斗紙には、紐の柄(水引)が印刷されています。婚礼で使われるものは「結び切り」と言い、水引の端が上を向く結び方です。水引の色は、紅白か金銀で紐の数は10本1組のものを選びましょう。
「結び切り」には一度結んだらほどけないというロマンチックな意味が込められています。一生に一度の結婚式に相応しい結び方です。
次は、熨斗に書き入れる文字です。熨斗の上段には「寿」、下段には自分(送り主)の名前を書き入れます。名前の書き方のパターンは、右側に新郎の姓、左側に新婦の姓をを書くのが一般的です。他にも、新郎新婦の名だけを書く、新郎の姓・名、新婦の名を書き入れるパターンもあります。
引き出物におすすめの商品
まとめ
一生懸命選んだ引き出物でも、ゲストが困ったり不快な思いをしたりしてしまったら台無しです。 今回紹介した引き出物の金額や内容を参考にして、ゲストに喜んでもらえるようなアイテムを贈りましょう。
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